やさぐれ小僧の徒然記

カナダ、トロント在住者の日々のよしなしごと。

ABDUCTION THE MEGUMI YOKOTA STORY

2006/04/29

ABDUCTION THE MEGUMI YOKOTA STORYを見に行って来た。これはhotdocsの1作品。hotdocsはトロントで行われる北米最大規模のドキュメンタリーフィルムイベント(CANADIAN INTERNATIONAL DOCUMENTARY FESTIVAL)。今年は23国(日本含む)から99のフィルムが集結。
映画館は満員。日本人・日系人の観客も多かったようで、あちこちから日本語が聞こえて来た。で、感想はというと、ドキュメンタリー映画というよりは日本のテレビ局報道の寄せ集め。しかしそれを英語にした功績は大きいかも。北米の人にはきっとウケるのではないかと。なにせ監督が2002年までその事件を知らなかったそうで、2002年以前の映像やその他北朝鮮で撮影されたものは日本のテレビ局の提供。
日本人的には、他人のふんどしで相撲とりまくって賞まで取った(どこかの映画祭で賞をとっているそうな)フィルムに思えるのだが、反面、このフィルムやニュース報道がきっかけで米国でもこの事件は広く知られるようになり、めぐみさんの母親はブッシュと面会したそうなのでその功績は大きいかもしれない。

ドキュメンタリーフィルムとして見た場合、監督二人が油揚げを攫った鳶にみえてしまうのであるが(←もちろん製作者側にそんな意識はないだろうが)、拉致被害者の家族や映像を提供した日本のテレビ局が自分達の意志でこのフィルムを手助けした訳であるから、それはそれでよいのかもしれない。

このフィルムの中で恵さんの母親がアメリカ人についてコメントを述べる場面があるのだが、会場は爆笑。「いや、おまえら、それはおかしくないねん、ちょっとはどうにかせえよ」、と心の中で突っ込みつつ、やはりこのフィルムは北米向けで日本人向けには作られていないのだな、と思った。そういう意味では戦略がうまいフィルムかもしれない。

微妙なドキュメンタリーフィルムだった。

ちなみに上映後、観客からの「恵さんは生きていると思うか?」との質問に監督の一人は「I don't know」と答えていた。作品よりこの返答の方が興味深かった。

Ticket: $10 (CA)
  1. 2006/05/07(日) 13:58:30|
  2. Movie