やさぐれ小僧の徒然記

カナダ、トロント在住者の日々のよしなしごと。

Jesus Camp

2006/02/17

Jesus Campを観た。アカデミーのドキュメンタリー部門にノミネートされている作品だ。監督はトロントにも来ていたのだが、その時は限定公開でチケットを取り損なってしまったのである。で、DVDになっていたので、そっちでみた。

ドキュメントにしてはカメラワークがうまい。構図とかシーンつなぎとか妙にセンスがよくて驚く。ある意味、ドキュメントの生々しさがもっとあったら、もっと面白かったと思うのだが、綺麗な画としてまとまっているので、かなり唖然とする内容も割と平静にかつニュートラルな立場でみれる。

しかし、日本でもそうなのだが、宗教を利用して人間を操る輩は恐ろしい。しかし、その輩が正しい事をしていると信じ込んでいる場合、もっとタチが悪い。宗教は哲学だったが、すっかり政治の道具に成り変わってしまった。

大きな出来事もなく淡々とした映画なので、観ていると退屈&苦痛。しかも登場してくる人々のバカぶりに唖然。しかし、この映画を撮れているということは、彼・彼女達は正しい事をしていると思っているからで、そら恐ろしい。流石、ブッシュを再選した国のことだけはある、と妙なところで感心してしまった。

ある意味、非常にむなくそ悪い映画なので、大勢で突っ込みをいれて観た方がいいかも。しかし、その中にアメリカ人を加えない方がいいと思う。

続きはちょいネタばれあり。
この映画、狂信的とも言えるキリスト教グループを追っているのだが、挑戦的でも批判的でもなく、普通に彼等の取材をしている。ただ、そこに疑問をなげかけるように構成はされている。このキリスト教グループ、子供を狂信的なクリスチャンにしたてあげ、キリスト国家米国の『兵士』となるべく教育をする為に(実際のアーミーという訳ではない)、『ジーザスキャンプ』と呼ばれるセミナーを行ったり、様々なイベントを催している。

「ハリーポッターは悪」、「神はあなたが何をしているか知っている」とセミナー講師の女性が子供を脅すように言うのだが。この女性、かなり太っていて、「いや、肥満はGreedy(大罪のひとつ)の結果なのではないか?」とか「子供に言う前にお前が何とかしろや!」といろいろ突っ込みどころも満載。

このグループのやっていることは、子供の純粋さに付け込んだマインドコントロールにしかみえないのだが、主催者側が正しい事をやっていると信じているところも、セミナーに子供を送り込んで満足している親も恐い。

「科学はクソの役にも立たない!グローバルウォーミングなんてたわごと!」と子供に教える親がいて、そのことにプライドを持っているってのは信じ難いが、米国でならありそうだし、実際にあるというのがこの映画でわかる。

キリスト教とジーザスもエライ迷惑だよなあ、と思ってしまう映画。ひとえにキリスト教といってもいろいろある訳で。ちなみに一緒にみた友人はDisgusting! I hate this movie!と憤っていた。いや、自分にいわれても。

こんなアホ集団が世界一の軍事力を持っている国の大統領と太いパイプを持っているって事は、チンパンジーに核ボタンの掃除をやらせるより危ない(稲中参照)。(もっとも大統領がチンパンジーという噂もあるが。更にそれだと、チンパンジーに失礼だと言う話もあるが。)

しかし、アメリカ人でいるってのは思った以上に辛そうだ。いろんな意味で。
  1. 2007/02/21(水) 14:18:08|
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